観劇 ヨーロッパ企画『出てこようとしてるトロンプルイユ』
ヨーロッパ企画『出てこようとしてるトロンプルイユ』@本多劇場 観劇日10/23
【作・演出】上田誠
【出演】石田剛太 酒井善史 角田貴志 諏訪雅 土佐和成 中川晴樹 永野宗典 西村直子 本多力
金丸慎太郎 川面千晶 木下出 菅原永二
画家とかアートとかってちょっと凄いよな、って興味はずっとありまして、
でも下手に近づくと地獄の釜が開くぞ、っていう畏れもあったので、
書店の「アート」の棚の前を行ったり来たりしながら様子を伺ってたんですが、
そんな僕に気さくに話しかけてくれた背表紙に書いてあったのが「だまし絵」でした。
嬉しくなって本を手に取って開いてみたら、絵があろうことか俺に向かって飛び出してきていたという。
地獄の釜は結局開きました。
今回はだまし絵をめぐるだまし絵コメディです。トロンプルイユってだまし絵のことです。
上田誠さんより。
ヨーロッパ企画『出てこようとしてるトロンプルイユ』観劇。出てこようとしてたなー!!というか出てた♪笑った笑った。でもよーく考えると切なさも。そして怖さも。くり返しにイラっとしそうになるところに新しいものが追加されていってのくり返し。演じる側も混乱しそうになるって。おもしろかった♪ pic.twitter.com/IXbiXK1IFM
— みず (@watermarron163) 2017年10月23日
『来てけつかるべき新世界』で岸田國士戯曲賞を受賞されたからかしら??
チケット早々に売り切れたっぽい。
今回は、『建てましにつぐ建てましポルカ』に出演された永二さんや
ハイバイの川面さんが出るのでより楽しみで!!
お話の舞台はダリとかが活躍していた頃のパリ。
とある画家が住んでいた部屋での不思議体験。
絵画に全く興味がない、というか芸術に興味がない?大家さんが、画家が住んでいた部屋を
家賃滞納中の若い画家3人に掃除させようとするところから物語は始まるのだけど・・・
売れるものを残し、部屋にある絵はすべて処分していまえ!と。
その絵を画家に処分させようとするのがもうなんとも心が痛い。
なかなか捨てることができないし、度々芸術論に花が咲き
「よし!じゃあとりあえずカフェに行こう!」って行こうとしちゃって捗らない捗らない。
そこにやって来るオペラ好きのパン屋の男・大家の弟なのだけど、
どんどん捨てていっちゃうのを見ている画家たちの切なさね。
って言っても、また芸術論に花が咲き
「よし!じゃあとりあえずカフェに行こう!」って行こうとしちゃう。
次にこの部屋に住む画家もやって来るし、向かいに住む娼婦も来るし、
以前別の部屋に住んでいた友だちもやって来るしでわっちゃわちゃ。
部屋にある絵は、だまし絵ばかりで今にも出てきそうな絵ばかり。
動物や架空のものだったり、画家自らの絵だったり。
この絵が後々色々と問題を起こすのだけど・・・
時代は違うものの、出てくる単語がちょっとソルシエ~ってなった!!
のはほんの一瞬。笑った笑った。
繰り返しの連続にイラッとしそうになるのだけど・・・
次はこう来るか?わ!そう来るか!って想像した通りだったり予想外だったり。絶妙。
大家の弟・オペラ好きなピエール役の木下出さんがとっても気になる存在だった♪
まわりと全く違う空気感でほっこり。ピエールだけ流れる時間が違うかんじ。ガシガシ絵捨てるけど。
片付けが進むにつれ出てきた絵が時間、空間を歪ませて??ループが始まる!!
のだけど、毎回ちょっと変化しつつのループ。
あれ?これデジャブ??って感じ始める人が1人、また1人・・・と増えていって
ループを止めようと次の対策を練っていくのだけど結局・・・
未来から来た人やら絵から飛び出て来た人やらあのダリまで出て来て、
挙句の果てには死んだはずの画家まで出て来て・・・
今この世界は画家が描いている世界?現実?過去?えー!!ってなっての
ハッピーエンド?ん?よーく考えたらちょっと切ない・・・
最後全員登場でババーンと横並びっぽくなった雰囲気はとても好き。
途中のループのしつこさにうむむとなるときもあったけど、あのラストはいいな♪
アフタートークによると、ループは20回とな。そりゃ大変だわ。
演じている側も、今何回目?って確認するほど。ビルのゲーツ感♪
東京公演は終わってしまったけど~まだまだ続くよ~
11/1(水)~12/3(日) 大阪→愛媛→横浜→名古屋→広島→福岡→四日市
natalie.mu
インタビュー♪