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ほぼ観劇記録。

ひろくあさくゆるゆるとたまにせまくふかくぎらぎらと

観劇013 『マーキュリー・ファー Mercury Fur』

観劇記録 高橋一生

 

2/9観劇『マーキュリー・ファー Mercury Fur』@シアタートラム

http://setagaya-pt.jp/theater_info/2015/02/mercury_fur.html

イギリスの劇作家フィリップ・リドリー作

翻訳:小宮山智津子 演出:白井晃

出演:高橋一生 瀬戸康史 中村中 水田航生 小柳心 小川ゲン 半海一晃 千葉雅子

 


  ボロボロの部屋に兄弟がやって来る。

  パーティーの準備にかかるが、そこに1人の男が突然顔を出し、

  「バタフライ」が欲しいので手伝うと言う。

  しばらくするとローラと呼ばれる美貌の人物が現れる。
  そしてもう1人、このパーティーの首謀者らしき男と謎の婦人がやって来る。

  彼らはパーティーのためにそれぞれの役割を、異常なほどの饒舌な会話を交わしながら行う。

  やがて、パーティーゲストがやってきて、

  パーティープレゼント(と呼ばれる青年)が用意されるのだが、

  パーティープレゼントの異変により、パーティーは思わぬ展開に…

 


いやーこれはガツンとやられた。
いやガツンじゃないな。ものすごく鈍い音で殴られたかんじ。
ってわかりにくいな。言葉にするのが難しい。

海外公演のネタバレをチラ~っとみてはいたものの、これはね…


イラク戦争参加への怒りを込め書かれた作品。

2005年にイギリスで初演され、今回日本初公演。

これを2005年にイギリスで公演したってすごいね。


白井さんはリドリーの新作が出たらすぐに読ませて!と。

この作品もすぐに読んで、これを日本でやるのは難しいなと思ったそうな。

1年半前に公演が決まり、2015年に公演。
最近の陰惨な事件と重なり、辛い。とても辛い。

 


会話劇のように言葉の応酬に圧倒されていたと思ったら

目の前で繰り広げられる暴力的な・残虐的なシーン、そして残酷な現実。

これらを突きつけられて、みているこちら側も極限状態に置かれているようで息苦しかった。
とはいえ、それだけではなく、むしろ、家族愛や兄弟愛、擬似的かもしれないけど愛に近い友情など
いろいろな愛の形の話でもあるのだなと。苦しいけどね。


舞台は一段上がっていて客席との境目はあるものの、劇場全体を使うので客席も部屋の一部。
同じ部屋に閉じ込められたよう。

客席が舞台にそって斜めで。
下手の最前がA列。センターブロックの最前がB列。上手の最前がC列。
上手の最前と舞台の間でのやりとりも多く、通路も途中まで使い、上手の通路は外への通路として使われ
客席側も常に緊張。


今回は友だちにチケット取ってもらったのだけど、近っ。
のめり込んでみてた。というか呼吸すらしちゃいけないかんじで。


通路側の席だったので、横にスピンクス役の小柳くんが普通に立ってて。ヒィィ!怖くて怖くて。

ヒストリーボーイズでの可愛い可愛いラッジがこんな別人に…


ヒスボのラッジは、強面だけど一生懸命で可愛いくて
ウキウキしながら話すにわとりの例えとか
ラッジオンステージたまらんかったー。


っていう思いがあったので、今回の役はね、ホントコワカッタ。

といってもこのスピンクスは誰よりも優しい人だと思うのだけど。

見た目怖いけど(何回怖いって言うの!)いやーかっこよかった。


はじまりのパーティーの準備をしながらの兄弟の会話はおもしろく。

といっても結構悲惨な話もあるけど。

記憶があいまいな弟を馬鹿にしつつも愛している兄とそんな兄が大好きでしかたない弟。

兄の一生さんと弟の瀬戸くんが本当の兄弟みたいで自然でとてもよかった。
唯一バタフライに手を出さず、記憶もしっかりとしている兄なのだけど
最後の崩れていくさまは…さすが一生さん。生きようとする弟。瀬戸くんもよかった。


パーティーの準備をしている兄弟のもとへやってくるナズ役の水田くん。

壮絶な過去の記憶を持ちながら生き抜いてきて、後半これまた壮絶な…なかなか難しい役どころ。

人がよさそうで、する~っと人に近づき、なーんか憎めないんだよね~感が見事。
感情移入し過ぎて疲れた。

わたしの中では勝手に雅子さまって呼んでる千葉雅子さん。
大好きなんだよね~今回この舞台に出ると聞いて楽しみで。
役名は姫。あまり多く語ると完全にネタバレなので言わないけど。
いろいろとたまらん役でした。真実を知るとものすごく胸が痛いけど。いや、かなり痛い。

パーティゲストの半海さんは役的には●んでしまえ!ってくらい嫌なやつ。
嫌なやつというか、ただの変態。嫌悪感しかない。
なのだけど、あの小ささ(コラ!)がアニメっぽくてちょっと可愛くみえちゃうのが悔しい。
若い子たちがみんな背が高くてよりアニメ感が。なので、この役は半海さんでよかったのだと。



この日は白井さん・一生さん・瀬戸くんのポストトークがあった日。

『技術なんかはいいから若いやつらは若さでいけ!』的なことを言ってたそうで
本当にその若さの勢いがよかったと思う。

放心状態で聞いてたのであまり覚えてないのだけど(爆)

白井さんは怒ってばかりで、いや、檄を飛ばしていたので(笑)
途中、一生さんたちに白井さんの演出はどうか聞いてるときだったかな?
白井さんクスっと笑ってて、気になる一生さん。
『いやーね、ぼくが怒ってるときに、

 一生くんと瀬戸くんが二人でこそこそっと話してたりして、本当の兄弟みたいだなって。

 家族でもお父さんうるさいねーみたいなかんじで他の家族のつながりが強くなるみたいな』

(※なんとなくこんなかんじ。あいまい。)

って、白井さんは雷親父みたいだなって。
それに対して一生さんはそんなことないと言いつつ、白井さんは『信頼できる体育教師みたい』だと(笑)
黒いジャケット黒いパンツが黒いジャージ上下にみえたって(笑)

今回のポストトークは下手で行われたのだけども。
なぜなら上手側をスタッフさんたちがお掃除中だったので。
普段みれないスタッフさんたちのお仕事がみれたのも貴重だった。
終わって出て行くときにドアが勢いよく閉まってしまい、バタンッ!!と。
白井さん『怒ってるのかな?』って(笑)大変な中すみません。


2時間超えで休憩なしって大丈夫かな?と思っていたけれど、あっという間だった。
これは休憩入れちゃいけないね。いっきにみないとダメだわ。

もうこれは一回でいいやって思ったけど、今はもう一度みたいという気持ちが強い。
きっと日々進化してるだろうし。あーみたい。

けど、チケットはすでに完売。
当日券はあるみたいだけど。立ち見でもいいからみたいなー。辛いけど。